【猫 難治性歯肉口内炎・歯周病】10歳4か月

【猫 難治性歯肉口内炎・歯周病】10歳4か月

ねこちゃんは口内炎を伴う歯周病になることがままあります。

口の中が炎症で痛いため、食事が食べられない、飲み込めない、食欲不振とそれに伴う体重減少、よだれ、口臭、けづくろいができなくなるため毛がバサバサするなどの症状がみられます。

原因は感染症や免疫系の異常などが関係しているともいわれていますが、歯周病も原因の一つになると考えられています。

猫の歯肉口内炎は治療を行っても慢性化したり治りにくかったりすることがほとんどですが、

治療法としては抜歯処置を施す場合もあります。

今回のねこちゃんは8歳の時に奥歯のみを全抜歯しましたが、2年後に犬歯も悪くなったため再手術を行いました。

【2020年、8歳時点での炎症の様子】

 

歯肉だけでなく、舌にも潰瘍ができています。

右下顎のレントゲンです。歯が溶けて宙ぶらりんになっています。

 

【1回目の手術後の様子(奥歯のみ全抜歯処置)】

 

【2年後の様子】

犬歯の歯肉が腫れているのが確認できます。しかし、前回奥歯を抜いた効果があり、奥歯周辺の歯肉炎は改善されています。赤みも腫れもありません。舌の潰瘍も治っています。

 

頭部のレントゲンです。

【再手術後の様子(全抜歯処置)】

 

上下左右の犬歯とわずかに残っていた前歯もすべて抜歯しました。

【手術から14日後の様子】

さすがに犬歯を抜いた後の穴は大きくまだふさがっていませんが、

前歯を抜いた穴はきれいにふさがっています。

 

手術からおよそ半年経過した現在まで口内炎の再発はなく、ご飯何の支障もなく食べられ、快適に過ごすことができています。経てしまった体重も徐々に戻りました。

 

 

 

治療前

歯が吸収され、炎症性の肉芽に置き換わってしまっているのが確認できます。

治療後

手術からおよそ半年経過した現在まで口内炎の再発はなく、ご飯も何の支障もなく食べられ、快適に過ごすことができています。減ってしまった体重も徐々に戻りました