致死率30%⁉️マダニのSFTS
致死率30%⁉️マダニのSFTS
こんにちは。スタッフの松田です。
当院のホームページがリニューアルして初めての私松田の投稿です。お知らせや病気、お手入れのことなど、色々お話出来たらなぁと思っておりますので、時々覗いていただけると嬉しいです。
さて4月に入り暖かく気持ちの良い日が増えましたね!
わんちゃんとのお散歩も普段より長めに行ったり、わんちゃんを連れてあちこち遊びに行かれる方も多いのではないでしょうか🌸
そこで、注意していただきたいのがノミ・マダニなどの外部寄生虫です。
【SFTS】という病気をご存じでしょうか。
わんちゃんやねこちゃんと暮らす皆様には絶対に知っておいていただきたい大変恐ろしい病気です。
この病気、特に怖いポイントが2つあります…!
SFTSとは正式名称『重症性熱性血小板減少症』といい、マダニが媒介する、私たち人間だけでなく、わんちゃんやねこちゃんにも感染する致死率の高い病気です。
発症すると致死率はヒトは30%、イヌ40%以上、ネコ60%ともいわれ、有効な治療法もなく高齢の方は特に重症化しやすいと言われています。
え、致死率たっか…!😱
季節性インフルエンザの致死率が60歳未満で0.01%、80歳以上で1.73%と言われているので、数字だけでもう恐ろしい病気だと感じますね😨
こんなに致死率が高いのに知名度が低く、あまり気にされていない方が多いのも怖いです😥
症状はヒトでは発熱、嘔吐、下痢、下血などの症状から重症化すると多臓器不全を起こします。
イヌやネコでは食欲低下、嘔吐、下痢、黄色い尿が出るなどです。イヌは症状が出ないケースもあるようです。
ちなみに昨年はヒトで約120人の感染が報告されています。
イヌやネコについては17年から22年末までの6年間でネコ598匹、イヌ36匹の感染が確認されています。
イヌの報告数が少ないのは症状が出ず見逃しているケースもあるのでしょうね。
この病気、主に西日本で多く報告されていた病気ですが、段々と東日本にも広がってきています。21年には愛知県内での発生も報告されています。知らない間に広がってるのも地味に怖いですよね…。
そして、怖いポイント2つ目ですが…
このSFTS、これまでは農業や林業などの野外作業やキャンプなどのアウトドアレジャーなどで感染が懸念されていましたが、
なんと、マダニを介することなく、SFTSに感染した屋外飼育の犬猫との接触で感染するケースが報告されるようになっているんですよ…。
え、どういうこと?つまり自分はマダニに直接かまれてないのに、愛犬、愛猫が感染してたら自分も感染するの???
そういうことです…
キャー!恐怖!怖い!
愛犬、愛猫が感染することも、その子たちから自分に感染することも不幸以外の何物でもありません😢
まだはっきりとはわかっていませんが、おうちの子がSFTSに感染していた場合、嘔吐物や糞尿の処理の際、咬まれた際に感染していると考えられているそうです。
お散歩するわんちゃん、外に出るねこちゃんは草むらに入っていくことでマダニから感染してしまうケースが多いです。
飼主さまご自身が草むらに入っていくことはもちろん気を付けていただいて、
わんちゃんねこちゃんにはしっかりマダニ駆除のお薬を投与してあげてくださいね!
ねこちゃんはスポット剤のみですが、わんちゃんはおいしいおやつタイプやスポット剤など様々なお薬がありますので、
お薬でお悩みの方は当院スタッフにご相談ください🐶🐱
(余談ですが、名古屋市では条例で飼い猫の屋内飼育が努力義務となっています。おうちの中でぬくぬく可愛がってあげてください!)
もっと詳しい内容はこちらの記事をご覧ください