大規模災害時に備えて ペットの災害対策

大規模災害時に備えて ペットの災害対策

こんにちは。愛玩動物看護師の松田です。

先月上旬、『南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)』が発表され、ドキッとしましたよね。

年始には能登半島地震があり、このあたりもいつ大地震が起きてもおかしくありませんし、地震のほか、豪雨などで避難が必要になることがあるかもしれません。

日ごろから防災意識を持たれている方、そうでない方様々だと思いますが、ペットと暮らす飼い主の皆様はご自身のことについてはもちろん、ペットの災害対策も必要です。

過去の災害でもペットが置き去りにされたり、飼い主と離れ離れになってしまったりして、悲しい結果となったケースも少なくありません。
災害時はペットと一緒に避難所に避難できるよう、日頃から備えるようにしましょう。

では、具体的にどんな準備をすべきか。

少し長くはなりますがこの機会にぜひ一緒に確認、準備をしてみて下さい😌

1.前もって確認しておきたいこと

  • 住まいの安全(家具の固定・転倒防止・落下防止)
  • ペットの使用場所の安全(ブロック塀やガラス窓の近くを避ける、ケージの固定)
  • ペットの受け入れが可能な避難場所および避難経路
  • 家族や知人との連携(連絡方法緊急時の預け先の確保)

 

まずは飼い主様が無事であることが何より大切です。

さらに、普段ペットがいる場所が安全かどうかも確認しましょう。

飼育場所の周囲に壊れたり倒壊するおそれのあるものはありませんか?首輪が緩かったりリードなどが切れそうになっていませんか?

なお、避難する際は原則ペットと一緒に避難(同行避難)が推奨されています。

同行避難とは必ずしも避難先でペットと同室で過ごせるということではありません。

また、万が一同行避難できない場合に備え、親戚や友人など、ペットの一時預け先を探しておくことも必要です。

2.ペットの所有者明示

  • 首輪
  • 迷子札(連絡先を記載)
  • マイクロチップ
  • 観察、狂犬病予防注射済票(犬のみ)

 

災害時にはペットと離れ離れになるかもしれません。猫ちゃんは地震に驚いて網戸を突き破って逃げ出してしまうこともあるようです。ペットが保護された際にすぐに飼い主がわかるように身元を示すものをつけておきましょう。ただし、過去の事例では迷子になっている間に痩せて首輪が外れてしまったケースもあるようですのでマイクロチップが入っていると安心ですね。

なお、大府市では犬及び猫へのマイクロチップ装着費用の一部を補助しています。詳しくはこちらをご参照ください。

https://www.city.obu.aichi.jp/kurashi/sumai/pet/1021069/1023624/index.html

3.ペット用の避難用品

優先順位1.命や健康にかかわるもの

  • 療法食、薬
  • ペットフード、水(最低5日分、できれば1週間以上)
  • キャリーバックやケージ
  • 予備の首輪、リード(伸びるタイプは×)
  • トイレ用品(ペットシーツや排せつ物の処理用具など)
  • 食器

毎日継続的に飲ませているお薬や療法食は完全になくなる前に受診されることをお勧めします。

優先順位2. 飼い主や動物の情報

  • ペットの写真(印刷しておく、飼い主様と一緒に写っているものも用意しておくと◎)
  • ワクチン接種状況、既往歴、投薬中の薬情報など
  • 飼い主様の連絡先、その他飼い主様以外の親族や預け先の連絡先

 

万が一逃走などで離ればなれになってしまった際必要です。

運よく保護してくださった方がいた場合、あなたが本当の飼い主か判断に迷うことがあるかもしれませんので、ペットと一緒に写った写真を用意しておくと引き渡しがスムーズに行えるかもしれません。

優先順位3.ペット用品

  • その他タオル、おもちゃ、洗濯ネット(猫)など

 

基本的に備品は共助では人間に配布されることはあっても、動物への提供は期待できません。

また、病院への受診の際にもおすすめしていますが、猫ちゃんは洗濯ネットに入れることで隠れている気分になり落ち着いてくれたり逃走を防ぎやすくなりますので避難生活においてもおすすめです。

 

4.ペットのしつけと健康管理

避難所生活はせまい場所に多くの人が集まるため、人もペットもストレスを受けることが多く、さまざまなトラブルが起こりやすくなります。

トラブルをできるだけ少なくするためには、ケージやキャリーバッグに慣らしておく、むやみに吠えないなどの「普段からのしつけ」が大切です。

また、避難所や動物救護施設における感染症のまん延防止などのため、日頃からペットの健康・衛生状態をきちんと把握するようにしましょう。

東日本大震災の際にはノミの大繁殖が問題となりました。

ワクチン接種やノミ・マダニ予防をしていない場合は受け入れてもらえない可能性があります。

さらに、不必要な繁殖を防止するため、不妊去勢手術をお勧めします。

災害に備える

いかがでしたか?いざというときに準備しても遅いので、これを機に改めて避難用品の準備、見直しを行っていただけたらと思います。

私自身もこれを書きながら足りていないなぁ…と思う箇所が多々ありましたのでこのあとすぐ愛猫の写真をプリントしようと思います!

また、災害時は人間もパニックになりますが動物たちも普段と違う周りの様子、飼い主様の様子に困惑したり、興奮したりします。なるべく落ち着いて普段通り接することを心掛けたいですね。

なお、ここまで記載した内容は愛知県のホームページや環境省のホームページから確認できます。

とくに環境省のものは印刷してペット用の非常持ち出し袋に入れておくのをお勧めいたします!

良ければこちらもチェックしてみてくださいね~。

【愛知県  ペットと災害】https://www.pref.aichi.jp/soshiki/eisei/0000067493.html

【環境省 備えよう!いつもいっしょにいたいから】https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2309a.html